デリケートなさくらんぼは、「寒冷地を好み、日当たりと風通しの良い場所でよく育ちます。生育適温は7~21℃で、冬の寒さも必要です。また、乾燥を嫌うため、水はけの良い土壌で、適度な水やりが必要です。」
とAIは教えてくれます。
補足すると冬はマイナス温度にさらされて危機感を覚えると、種の保存本能が働き、花を咲かせ、実をつけると考えられます。そのため暖冬の翌年は収穫量が減ると言われています。
また、生育過程における7~21℃という適温も非常に大事で、花が咲いている4−5月に霜が降りたりするとほぼ全滅しかねないデリケートさです。
よく季節外れの雪が4月に降ることがありますよね。これはもう最悪です。
AIは「乾燥を嫌うため、水はけの良い土壌で、適度な水やりが必要です。」と言われますが、それは生育過程においてはそうですが、実をつけている段階ではまったく逆です。
大雨が降って濡れれば一発アウト「実割れ」です。周囲が高温多湿になれば「実割れ」「カビ」「病気」の発生です。本当にデリケートな果実です。
先週の大雨からの急激な気温上昇で、黒く変色した実が一気に増えてきました。この実をほっとくと木全体に広がります。今日は33度予想。夕方はたぶん倍以上の摘果が必要になります。この作業を毎日6つのハウスで行っています。
ところがこんな映える個体もあります。

この見事な実付きのさくらんぼは「高砂」といいます。当園の高砂は実付きの悪いほうで、早く花が咲いて、早く実をつけ、美味しいのでさっさと摘まれて終わっていく感じなのですが、彼女はいつまでも頑張っています。
これだけ見事についていれば、さっさと摘まれると思われますが、なんと!美味しくないのです。お客様も一つ摘んでもういいやという感じで、ずーーーーと残っています!
プロが見れば、あ、これは水っぽいな、とお気づきのことでしょう。
これも種の保存本能なのでしょうか?
さあ、今週は大量の廃棄さくらんぼを集めて、いよいよ終焉を迎えます。
今年はまずまずの収穫量だと思ったのですが、何事もうまくいかないものです。
6台のツアーバスにキャンセルをお願いして、4日分のじゃらん様にもキャンセルをお願いし、胃の痛む日々があと何日か続きます。そうそう、地元民の皆様のお怒りが突き刺さっています。
「今年はまずまずって言ったじゃねえか!」
ですよね〜
残るご予約様に少しでも満足いただけるよう精進しなければとガッツを注入しています。